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マニュアル制作を取り巻く環境 ~マニュアル制作に携わる人々、その技とは?~

コピー

マニュアルの制作を依頼したいとき、どんな環境で制作を行っているか気になりませんか?自社の大事な製品情報や、場合によっては製品そのものを提供して制作を依頼することになりますから、設備や働く人々について知りたいと思う方もいらっしゃるのではないでしょうか。今回は、マニュサポ運営会社の一つである日興美術を例にマニュアル制作にかかわる人々、その技術についてご紹介します。

制作スタッフ ~どんな人が働いているのか~

原稿作成者

おそらく皆さんが一番想像しやすいのが、原稿作成者でしょう。文字通りマニュアルの原稿を作成する人です。「テクニカルライティング」と呼ばれる、理解し辛い技術的な情報を正確に効率よく伝える文章作成技能を持つ「マニュアル制作のプロ」です。略して「原作」とよく呼ばれますが、「テクニカルライター」という職種に分類されます。スタッフの中には「テクニカルライティング試験(TC技術検定)」という、全国規模の統一基準テストに合格している者がいる場合もあり、分かりやすいマニュアルを提案・作成を行います。

テクニカルイラストレーター

より分かりやすく読み手に伝えるために、多くのマニュアルでイラストや図を使用しています。そういったイラストを作成するのが、「テクニカルイラストレーター」です。雑誌、書籍等にある、いわゆる皆さんのイメージするイラストとは違い、マニュアルの目的に合わせて、見る側が分かりやすいイラストを提案・作成します。挿絵などのカットイラストやアイコン、ピクトグラム等、様々なイラストに対応。作成方法も、写真から書き起こしたり、3D CADデータから分解図、透視図、断面図へ書き起こしたりと、素材ごとに対応していきます。

編集者

原稿やイラスト等、マニュアルに必要な情報素材が揃ったら、編集者がそれをマニュアルの体裁に整え、配置、入力していきます。Adobe社の「InDesign」「Photoshop」「Illustrator」等を使用して、最終的なマニュアルの媒体に合わせて対応しています。お客様のご要望によっては、皆さんもよく使用される「Word」「Excel」を使用して作成することもあります。

DTPオペレーター

マニュアルが正常に印刷されるように、原稿やイラストのデータをPC上で調整、加工、修正します。上記編集者と業務は似ていますが、印刷に適したデータを作成するため、印刷知識も必要になってきます。後の印刷工程に必要な時間を確保するため、スピーディーな作業も求められます。これらの作業を自動で行えるようなソフトも出てきていますが、改行やページ切り替えのタイミング等、細かな調整が必要な場合は、スタッフによる手作業が必要です。

翻訳者・翻訳コーディネーター

マニュアルは、海外への対応も必要なことが多いです。翻訳はもはや欠かせない工程の一つでしょう。英語、中国語をはじめとした各言語の翻訳者のほか、多数の製品を納期に合わせて翻訳業務が完了するよう、翻訳工程を管理するスタッフがいます。「Trados Studio」をはじめとする翻訳ソフトを使用する会社が多く、そのソフトを適切に扱えるかを測る認定試験に合格したスタッフがいることもあります。最終的に各言語のネイティブスピーカーに確認を行ってもらい、より翻訳精度を高めています。対応言語数について、マニュサポでは約40言語に対応できます。

その他

原稿作成者には、整備士や船舶免許等を所持するスタッフや、特定分野の知識に精通するスタッフも多くいます。実際の製品を使用、もしくは分解しての確認がしやすくなるため、より内容に正確さを担保することができます。伝える側と読み手の双方に寄り添って制作を行うことができ、よりスムーズに制作を進めることができます。

その他、写真が必要であればカメラマンが必要ですし、印刷するのであれば、印刷機を動かすオペレーターも必要です。動画、HTMLへの展開もあれば専門のスタッフがいることも。皆さんが思っているよりマニュアル制作にかかわる人々や能力は多いのではないでしょうか。

マニュサポでは

マニュサポでは、3社でこれまで紹介してきた技術を持つ「マニュアル制作のプロ」が、マニュアル制作をサポートします。バイク、電動自転車等の輸送機器や、家電のユーザーマニュアル、サービスマニュアルのほか、社内教育マニュアル、施工マニュアルの制作実績があり、大手企業様との長いお付き合いを経て信頼をいただいております。

まとめ

マニュアル制作といっても、内容や媒体によって必要な技能は様々です。企業によって得意なマニュアルの種類は異なりますので、今回ご紹介した技能やスタッフの特長を参考にしながら、依頼先を検討されてみてはいかがでしょうか。